眠らない街──歌舞伎町。
日本最大の歓楽街にて起こる
とある組長殺害が全ての始まり。
裏社会の住人達が集う街にそびえ立つヤクザマンションにて巻き起こる
潜在的なマゾヒストなヤクザ垣原雅雄(かきはら・まさお)と潜在的なサディストの
城石一(しろいし・はじめ)こと泣き虫な殺し屋イチの奇妙な必然を演出された
それぞれの欲望を満たす為の物語。
救いの無き欲望の果ての結末にあるのははたして・・・
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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殺し屋1のあらすじ
それはある夜から始まります。
場所は東日本最大の歓楽街である歌舞伎町の街中にある
ヤクザマンションと呼ばれている裏社会の住人が住まう
歌舞伎町で最も危ないマンション。
その一室で一人の男と女が殺された事から始まります。
殺された男は安生芳雄(あんじょうよしお)と言い
彼はヤクザの組長でした。
女性は彼の愛人で巻き込まれる形で殺されてしまいます。
![殺し屋1](https://haishin.ebookjapan.jp/contents/thumb/m/Z4100018290361.jpg)
殺し屋1
泣きながらに組長を殺害し泣き止むことなくに殺害現場から姿を消す
殺し屋のイチこと城石一(しろいし・はじめ)は公衆電話をかけ
おじさんに電話をします。
おじさんことジジイと仲間内からはそう呼ばれている男は仲間である
ある風俗嬢恋人兼ヒモである龍(ロン)や両腕に入れ墨を入れている巨漢の大男の
昇(ノボル)に麻薬中毒者の井上(いのうえ)を引き連れ
イチが行った殺害現場の部屋へと訪れます。
彼等は手際よくに組長と愛人の死体を片付け
血まみれの殺害現場を綺麗にしていきます。
専用の掃除道具と死体袋など用意し組長の財産の入った金庫を開け
まんまと大金を盗むことに成功した4人達。
全てはジジイと呼ばれている男の計画したシナリオ通りに事が進み
死体処理を仲間に任せてジジイはイチのいるホテルへと向かいます。
人を殺したことに悩んでいたイチに今までイジメられていたんだからと
別に殺しても構わないと気にするなと気軽に励ますジジイは
次なる計画を実行させていきます。
はたしてジジイの目的とは一体・・・
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殺し屋1のネタバレ
殺し屋として活躍するイチはかつてはイジメられまた自分を助けてくれた娘を
助けられずに自分と同じ目に合わせてしまった過去を持つ人物です。
生来のおどおどした性格ゆえに人と目を合わす事ができずに
引っ込み思案な性格をしています。
ですがイチは相手を一撃に殺してしまう凄まじい鍛え抜いた蹴り技を持ち
また鉄骨を仕込んだ踵に鋭利な刃物を仕込む特性の靴を履き
それで相手を切り刻み惨殺してしまう
凄腕の殺し屋でもあるのです。
![殺し屋1](https://haishin.ebookjapan.jp/contents/thumb/m/Z4100018290361.jpg)
殺し屋1
そんな彼を巧みに使いイジメられた過去を利用しては
対象相手をかつてのいじめっ子に似ていると思わせ
殺し屋として彼を扱うジジイ。
ある計画の為にイチを利用する仲間内からはただジジイと呼ばれている
その底知れぬ謎の男は歌舞伎町のヤクザの中でも武闘派と知られている
垣原組の大金を盗みまた組長を殺害し若頭の垣原雅雄(かきはらまさお)を
焚き付けヤクザマンション内で抗争を引き起こしていくなど暗躍していきます。
はたしてこのジジイの真の目的とは?
そしてイチと垣原の物語の行方はどんな結末を迎える事になるのでしょう?
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殺し屋1の感想
人間の持つ独特な精神構造や心理的な葛藤や思考などをその演出と造形に
深い表現力を持つ山本英夫先生の代表作とも言える「殺し屋1」は目を覆いたくなるような
残酷な描写が多いのに何故か目が離せない展開と読者を惹きつけさせる内容の作品でもあります。
欲望の渦巻く歌舞伎町のマンションを舞台に真正のサディストであるイチと
そんなイチに殺される事を望んでいる垣原など痛みを与える人間と
痛みを味わいたい人間と奇妙な想いが交差し
より物語を面白く引き立てていきます。
またこの作品内には人間のそれぞれの内にある表に出せない秘めるべき欲望がテーマとなっており
その欲望の魅力に負けてしまい破滅してしまう人間やまたその欲望を利用され
破滅する人間など人の闇が徹底的に演出されています。
![殺し屋1](https://haishin.ebookjapan.jp/contents/thumb/m/Z4100018290361.jpg)
殺し屋1
この物語を通じて垣間見れるのは痛みと残酷さと苦痛と死の恐怖とも言えます。
誰もが遠慮しがちな暴力による痛みで快楽を味わう人間やそれを相手に与える事で
自身の欲望を満たす人間などただひたすらに人間の残酷な面が押し出されその果ての結末など
破滅していく人間のそんな物語が鮮明に書き出されている今作。
人間の織り成す恐怖と欲望を見たい方におススメな作品とも言えます。
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