トーマの心臓のオスカーの生い立ちを追った作品です。
オスカーの性格はどんな境遇から生まれたのでしょう。
幼く無邪気な子供時代のオスカーが遭遇した運命とは?
オスカーが望んだものはほんの当たり前の事だったのに
ネタバレもありますので先に無料で試し読みをしたい方はこちら。
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訪問者のあらすじ
「トーマの心臓」のキーパーソンの一人オスカーが
シュロッターベッツに来るまでの物語。
オスカーは9歳まで両親と愛犬シュミットと暮らしていました。
母は父が趣味の狩猟にオスカーを連れて行くのを苦々しく思っていて
オスカーも母の不機嫌に心を痛めていました。
鳥を撃ち殺す狩猟を楽しく思う自分は悪い子なんだと。
オスカーはある日パパからある物語を聞きます。
ある雪の日神様は動物達の命を奪う事を生業としている猟師に
裁きを与える為に猟師の家に出向くのですが家の中に赤ん坊が居るのを見て
何もせずに戻って行くというものでした。
「子供のいる家は祝福される」この言葉はオスカーの心に強く残ります。
両親のケンカが多くなりオスカーの不安が募ったある日
事件は起こりました。
訪問者
パパが狩猟から帰宅した直後銃によってママが亡くなったのです。
当時家の中にいたパパに嫌疑がかけられましたが
オスカーは必死にパパを庇います。
その必死さに却って警察がパパへの嫌疑を深める程。
捜査が進みいよいよパパが逮捕されそうになった時
パパは「海に行こう」とオスカーと愛犬を連れて家を出ます。
それからオスカーとパパの1年に渡る放浪の旅が始まりました。
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訪問者のネタばれ
パパは時には宿にオスカーと愛犬を置いたまま
何日も帰らない事もありましたが必ず戻ってきてくれました。
オスカーは帰らないパパを待ちながら
いつもパパから聞いた物語を思い出していました。
「子供のいる家は祝福される」オスカーはパパを幸せにしたいと
願っていましたがやがて愛犬が病気で死んでしまいパパは
自分の為には帰って来なくなるのではないかという恐怖を抱きます。
実際パパは戻って来たのですが突然オスカーに
学校に行くよう言い渡します。
オスカーは「パパは僕を捨てるんだ」と反発しますが
結局はパパの言うとおりにする事になります。
訪問者
パパは全寮制の学校にオスカーを連れて行き校長に会わせます。
その学校の校長はパパの友人と聞かされていましたが
オスカーは一目見て校長こそが自分の実の父親である事を察します。
オスカーをおいて去っていく父の背中を見つめるオスカー。
必ず帰ると言った父でしたが帰って来ない事は
オスカーが一番良く知っていました。
彼はついに「祝福される家の子」にはなれなかった事を知ります。
同級生となる一歳年下のユーリに慰められても
流れる涙を止める事はできませんでした。
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訪問者の感想
「トーマの心臓」から6年の歳月を経て書かれた作品です。
その為絵柄も変化していてより緻密で重厚・写実的になっていて
人の息遣いや雪の冷たさ雨粒の感触さえも感じ取れそう。
上質な昔の外国映画を見ているかのようです。
とにかく小さなオスカーが可愛いいんです。
子供らしくていじらしくて抱きしめたくなるほど。
両親が仲良くなるようにと期待を込めて一生懸命雪だるまを作ったり
母親が死んだ後も父親に嫌疑がかからないように必死に
庇っているシーンなんかはたまらなくなります。
訪問者
大人達のトラブルに巻き込まれ散々な目に遭っているのに
良い子でいようとするオスカー。
迷惑をかけまいと聞き分けの良い子供を演じるオスカー。
父親に絶望して自暴自棄になってもおかしくない状況なのに
オスカーはずっと希望を持って父親を信じてきたのに。
自分を置いて出て行く父親の背中に向かって
叫ぶオスカーが不憫です。
父親にとっては精いっぱいの愛情だったのでしょうけど。
様々な悲しみや切なさ不安を知ったオスカーだから
人の心の痛みが判るし様々な困難を乗り越えてきたからこそ
並み大抵の事には動じない度胸も持ち合わせているのだと
妙に納得できてしまいます。
彼の未来に幸あれと願わずにはいられません。
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