とりかえ・ばやのネタバレと感想!無料で試し読みするならココ


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男でもなく女でもない奇妙な縁ゆえに運命を弄ばれる事となる沙羅双樹の姫君である藤原涼子は
帝に忠誠を誓う男として生きる事となり彼女と同じ美しき容姿を持つ睡蓮の君と呼ばれた藤原月光は
女として姫として政治の道具として生きる事となった。

 

これは鏡合わせの美しき容姿を持つ奇妙な縁に運命を狂わせられる二人の姉弟の物語である。

 

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とりかえ・ばやのあらすじ

 

今回紹介する漫画「とりかえ・ばや」の舞台となるのは
風光明媚な絵巻物のような平安時代です。

 

物語の初めは権大納言の藤原丸光と呼ばれる時の権力者である帝に仕える
権代納言の地位にいる彼の何気ないぼやく事から始まります。

 

「とりかえたやのぉ」と彼が呟いたこの言葉は
現代に直せば「取り替えたい」と言う意味です。

 

なんでそんな事を呟いてしまうのか
それは彼の2人の子供が起因していたからです。

 

権代納言の地位にいる超上流貴族である彼は大きな屋敷である自宅に
東と西に分かれて奥方を住まわせていました。

 

東の上と呼ばれる対屋には源宰相の娘の奥方を住まわせ
西の上と呼ばれる対屋には中納言の娘の奥方を住まわせていました。

 

とりかえ・ばや
【とりかえ・ばや】

 

平安貴族の娘なので気位が高く互いにどちらが早くに子を産むかと争っていた中で
ちょうど紫陽花が咲く時期に東と西で同時に子供が生まれてしまいます。

 

最初に生まれたのは西の奥方の娘で生まれた日に庭に気高く咲いていた沙羅双樹にちなみ
「沙羅双樹の姫君」と名付けられました。

 

その後にのんびりとして生まれたのは東の奥方の息子で生まれた日に
傍の池に美しく咲いていた睡蓮にちなみ「睡蓮の若君」と名付けられました。

 

異母姉弟として生まれた二人ですが成長するにつれてある問題が浮上してしまいます。

 

それは女性として生まれた「沙羅双樹の姫君」は男性に必要な素養を持って生まれてしまい
「睡蓮の若君」は穏やかな性格の為に争いごとに向かないと逆に
女性としての素養を持って生まれてしまったのです。

 

そんな二人の性別を取り換えたいと呟く父親の何気ない言葉が
二人の運命を狂わせて行きます。

 

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とりかえ・ばやのネタバレ

 

平安時代を舞台に描かれる物語「とりかえ・ばや」は内気で人見知りしてしまうと
あまりにも女性的な性格をしてしまった藤原月光と快活で懐の広い
あまりにも男性的な性格をしてしまった藤原涼子の二人を主人公とした作品です。

 

同じ日に生まれ父は同じでも母は違うと異母姉弟として生まれ
運命の悪戯か性別を間違って生まれてしまった二人は
同じように育てられていきます。

 

美しい容姿も似て声に背格好と寸分違わない二人は周りの人々からも見分けがつかない程に
鏡を合わせたかのように成長してもそっくりでした。

 

でも性格だけは性別を間違えてしまったと父親である藤原丸光は二人の性別の違いは
何かの報いか呪いかと悩みますが例え権力者であっても性別だけはどうする事も出来ません。

 

やがて元服を迎える事となり自分の跡取りとして息子である藤原月光を政治の道へと歩ませようとしますが
元来の内気な性格をした藤原月光では男性として政治を歩むのは危ういと悟りまた活発な藤原涼子は
あまりにも凛としすぎている為に宮中に出仕には向かないと頭を悩ませます。

 

とりかえ・ばや
【とりかえ・ばや】

 

そこで取った解決方法は二人の性別を誤魔化す事でした。

 

藤原月光を女性として宮中に出仕させ藤原涼子を男性として元服させると
帝を欺く事をしてしまいます。

 

これもお家の為と二人の運命を弄ぶ事に苛みますがもう後には引けない二人は
性別を偽り過ごしていく事になります。

 

はたして二人の運命は如何に?

 

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とりかえ・ばやの感想

 

性別を間違えて生まれてしまった二人の異母姉弟の二人。

 

そんな二人の数奇な運命を平安ドラマの要素を取り入れながらに繰り広げられる
偽りの性を装いながらに男女の複雑な恋愛模様を描いた今作「とりかえ・ばや」は
少女漫画の大御所でもある「さいとうちほ」先生による漫画作品です。

 

この作品の題材となるのは平安時代末期に創作された作者不詳「とりかへばや物語」が
この作品の原作とも言われています。

 

とりかえ・ばや
【とりかえ・ばや】

 

まさか平安時代に男の娘な萌えが流行っていたと驚いてしまう内容に加え男装した美少女などと
いわゆる古き時代の萌え要素が今の時代でも十分に通用するとはるか1000年も前から
創作として扱われていたと驚きのそんなかつてのおとぎ話を漫画にアレンジしています。

 

古典作品特有の風流な持ち味を活かしながらに平安時代特有の緩やかな流れに加え
雅かつ艶やかな世界を忠実に描き男性なのに女性として生き女性なのに男性として生きる
二人の波乱の日々が目の離せない内容となっている今作。

 

男性なのに女性として過ごさなければいけない葛藤と女性なのに男性として
職務に勤めなければいけないと苦悩など性別の区切りが厳しい時代に生まれた二人の歩むべき道はと
それぞれの役目を理解し時代の中で成長していくそんな二人の異母姉弟の物語から
目を離せない内容となっています。

 

とりかえ・ばやを読むしかない
 

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